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トピックス

旅する喫茶店 Vol.03

ほとんどの席がスピーカーに向いていて、常連は席が決まっているという

昭和を色濃く残す
“劇場”

名曲喫茶 ライオン
(東京・渋谷区)

渋谷駅ハチ公口前のスクランブル交差点から道玄坂を上り、百軒店(ひゃっけんだな)商店街へ右折する。飲食店や風俗店が並ぶ繁華街を進むと、石造りの外観の店が現れる。

「昭和30年代の最盛期は、当時3階まであった席がお客様でいっぱいでした」と、店長の石原圭子さんは懐かしそうに振り返る。昭和元年の創業時、初代店長が彫ったライオンのレリーフが入り口に飾られているほか、戦後修復したという店内は昭和がそのまま残っている。

店に入って目に飛び込んできたのが、正面にある巨大スピーカー。プレーヤーを含め特注品で、クラシック音楽目当ての客が引きも切らない。「音が立体的に聞こえますよ」と石原さん。

1日2回、15時と19時に「コンサート」が行われる。5000枚を超えるレコードから選ばれる曲は事前に決まっているので、好みの曲の日時に合わせて来店する客もいるという。「空き時間にはリクエストもできますし、このスピーカーで聴きたいとレコードをお持ちになる方もいらっしゃいます」。

            

創業時から変わらないというモカなど3種の豆をブレンドしたコーヒー(550円)を飲む。モーツァルト「ピアノ協奏曲23番」の流麗でやわらかな音色にひたり、夢見心地で過ごした。

            

文・写真/中野秀俊

吹き抜けになった2階のスピーカー前は特等席
名曲喫茶 ライオン
東京都渋谷区道玄坂2-19-12
TEL.03・3461・6858
営業:11時〜 22時30分LO/盆、年始休
交通:山手線渋谷駅から徒歩8分
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